こんな方におすすめ
- 理学療法士として転職を考えたとき、うまくいくか不安…
- 今の働き方にモヤモヤするけれど、何をどう変えたらいいかわからない
- 他の業界や働き方にも興味があるけど、周りにそんな人がいない
「理学療法士の転職は難しい」と言われると、自分にもできるのか不安になってしまいますよね。
5年先の自分を想像したとき、同じ悩みを抱えたままだったらどうしようと不安になっているのではないでしょうか。
安心してください。結論から言うと、理学療法士の転職は難しくありませんよ。
なぜなら、理学療法士の求人は多く、スキルを活かしてさまざまな場所で働けるからです。
ただし、何も考えずに転職してしまうと、「こんなはずじゃなかった…」となることも。
この記事を通して、「理学療法士の転職=難しい」という不安や、「理学療法士=転職しかない」という思い込みを手放し、自分らしい道を見つけてくださいね。
理学療法士の転職は実際「難しい」のか?【難しくない】
「理学療法士の転職は難しい」と思われがちですが、実は求人数自体はかなり多いです。
病院、クリニック、老健、デイサービス、訪問リハなど、常に人手不足のところも少なくありません。
- PTOT人材バンク:17,645件(2025年10月現在)
- レバウェルリハビリ:8,738件(2025年5月時点)
このように、求人は思っている以上に豊富です。
募集が出ている職場であれば、よほど相性が悪くない限り採用されるケースがほとんど。
だからこそ、転職が“難しい”というより、「どこに転職するか」が重要なんです。
なんとなく決めてしまうと、あとで「こんなはずじゃなかった」と後悔することも。
転職を考える際は、目的や条件をしっかり決めて動くのがコツですよ。
なぜ理学療法士の転職が難しいと感じるのか
なぜ「難しい」と感じるの?

「理学療法士の転職は難しい」と感じてしまう背景には、さまざまな不安や情報の偏りがあります。
まず多くの人が新卒で入職した職場しか知らず、比較対象を持たないまま働き続けています。
そのため、いざ転職を考えたときに「本当に他でも通用するのか?」と自信を持てず、難しそうだと感じやすくなるのです。

さらに、厚生労働省によると、理学療法士・作業療法士の供給数はすでに需要数を上回っており、2040年には供給数が需要の約1.5倍になると推計されています。
このような「飽和状態」への不安も、転職が難しいという印象に拍車をかけているのです。
- 他の職場を知らず、比較や判断ができない
- 自分のスキルに自信がなく、「通用するか」不安
- 周囲に転職経験者が少なく、相談できない
- 供給過多の報道により「飽和している」と思い込んでしまう
しかし、こうした情報だけにとらわれて立ち止まってしまうのはもったいないこと。
「なぜそう感じるのか?」を整理することで、必要以上に悲観的になるのを防ぐことができますよ◎
働ける場所が病院や施設だけだと思っているから
実際のところ、理学療法士の転職市場は決して悪い状況ではありません。
たしかに病院やクリニックの求人には地域差もありますが、介護施設、訪問リハビリ、デイサービス、スポーツジムなど、活躍の場は広がっています。
さらに最近では、福祉用具関連の職種、セミナー講師など、これまでになかった選択肢も増えています。
理学療法士という国家資格があり専門的なスキルや知識を持っているという点で、多くの業種から必要とされているのです◎
| 分野 | 主な職場例 |
|---|---|
| 医療・福祉 | 介護施設/訪問リハ/デイサービス/整形外科クリニック |
| 健康・スポーツ | フィットネスジム/パーソナルトレーナー/地域健康支援 |
| 企業・教育 | 一般企業/福祉用具メーカー/理学療法士向けセミナー講師 |
| 異業種 | 医療機器営業/製薬会社MR/ライター/専門学校教員 |
転職を「病院から病院へ」に限定するのではなく、視野を広げることで選択肢は一気に広がります。
自分のスキルが活かせる環境を探す意識があれば、「難しい」ではなく「可能性がある」と感じられるはずです。

現役理学療法士
なみてい
実際に理学療法士がセカンドキャリアで選ぶ道とは?
私の周りの人の話ですが、
・超大手のアパレル企業
・一般企業での営業職
・子育てで一旦専業主婦
・僧侶など
本当に多様なキャリアを歩んでいます。
その中には、理学療法士のキャリアを活かせるものもあれば、全く関連のないものまで様々。
キャリアを考える時は、「自分が何を優先したいか」を考えるのが大事◎
「理学療法士=転職」と頑なに考えなくても問題なし。
年代によって転職の悩みが変わってくるから
転職の悩みは、年齢やライフステージによって変わってきます。
20代・30代・40代、それぞれに「感じやすい不安」や「優先したいこと」が違うため、向き合い方も変える必要があります。
20代の転職の悩み
20代は、「経験もスキルも少ない自分が、本当に転職して大丈夫なのか?」と不安になりがちです。
理学療法士として少し働いてみて現場の感覚がつかめてきたら、「将来どんなキャリアを築きたいか」を考えて転職するのも◎
実際、経験年数2〜3年で転職するスタッフも多いですよ。
30代の転職の悩み
仕事だけでなく結婚や子育てなど家庭とのバランスも変わり、キャリアの方向性や収入面などで悩む人が増えます。
転職先を選ぶ際は「何を優先したいか」をしっかり整理しておくことが重要です。
40代の転職の悩み
「もう年齢的に転職は難しいのでは…?」と感じる方が少なくありません。
ですが、チームをまとめていた経験やマネジメントスキル、長年の臨床経験などは、むしろ職場にとっては貴重な戦力になります。
どの年代でも、「自分の強み」と「転職理由」をはっきり言語化することが転職成功の第一歩ですよ。

現役理学療法士
なみてい
年齢で転職のしやすさって変わるの?
結論、変わらないことが多いです。
大事なのは、「あなたがこれまでに理学療法士として経験し考えてきたものを伝えられるか」です。
理学療法士の転職ルート3選
他の病院や施設へ転職する
1番多いのは理学療法士として、転職するパターン。
たとえば、急性期から回復期・維持期の施設に移るケースや、病院からクリニック・介護施設に転職するなどがあります。
仕事内容に大きなギャップが少ないため、経験を活かしやすく転職のハードルも低いですよ。
「今の職場は合わないけれど、理学療法士として働き続けたい」と考える人は、まず検討すべきルートです。
職場環境や人間関係が原因で転職を考えた方は、転職先の雰囲気や職員構成を事前にリサーチすることが後悔しないためのポイント◎
知識を活かして別職種に転職する
理学療法士としての知識や経験を活かしながら、別の職種にキャリアチェンジする人も増えています。
- 福祉用具メーカーや関連企業での営業・商品開発
- フィットネスジムのトレーナーとしての運動指導
- 理学療法士養成校の教員・講師
- 理学療法士向けキャリアコーチング
- オンラインでのパーソナルリハビリサービス提供
など、臨床以外の分野でも理学療法の専門性を求められる仕事はどんどん広がっています。
現場とは違うスキル(提案力、指導力、発信力)が必要になることもありますが、理学療法士としての専門性は強みになります◎
理学療法士に関係のない分野へ転職する

理学療法士とはまったく関係のない業種・職種にチャレンジする人もいます。
- 一般企業での事務職
- ITエンジニアやWeb業界
- 接客・販売業
- 起業やフリーランス
未経験からのスタートになるため、スキル習得や学び直しが必要になる場面もあるかもしれません。
とはいえ、理学療法士として働く中で身につけたスキルは異業種でも重宝されます◎
- コミュニケーション力
- 相手の状態を観察しながら課題を解決する力
- PDCAを自然に回す実践力
理学療法士の資格を持っているからといって、理学療法士として働かなければならないというルールはありませんよ。
理学療法士が転職を考えるきっかけとは
「理学療法士としてこのままでいいのか…」と感じたとき、転職だけが正解とは限りません。
職場を変えずにキャリアアップする道や、“勝ち組”と呼ばれる理学療法士の共通点を知ることで、もっと広い視野で未来を考えられるようになります。
ここでは実際に多くのPTがどんなきっかけで転職を考え始めるのか、具体的に見ていきましょう。

頑張っても給料が上がらない…年収の限界を感じたとき
理学療法士は国家資格でありながら、年収が思うように上がらないという悩みは非常に多いです。
長年勤めても給与の伸びが緩やかだったり昇給制度が曖昧な職場では、将来に不安を感じてしまうことも。
- 先輩の給料明細を見て、5年後もほとんど給与が変わらないことを知った
- 昇給額が数千円単位で、モチベーションが上がらない
- 年功序列が強く、実力が反映されにくい
「頑張っても報われない」という感覚が、転職を後押しする大きな要因になります。
休みが少ない・残業が多い…体力的にきつくなってきた
理学療法士の仕事は体力が必要な場面も多いですよね。
20代のスタッフでも、腰を痛めてしまうなど身体的な疲労を感じるケースは少なくありません。
- 連勤なうえに重介助が続き、慢性的に疲労がたまっている
- 体は歳をとっていくが、業務内容は20代の時と変わらない
- 患者さんの移乗など、身体的負担の多い業務がつらい
体調やメンタルの不調に気づいた時点で、働き方を見直すことはとても大切ですよ。

現役理学療法士
なみてい
年配になると病院では働けない?
体力的にここはかなり大きい問題ですよね。
ある程度は職場も重介助な方は若いスタッフに回してくれると思いますが、体力的な負担が0になるわけではありません。
・病棟間の移動
・屋外歩行練習
・装具を使用しての介助歩行
どうしても理学療法士として現場で活躍したいのであれば、介助量が少なめな患者や利用者が多い職場を選ぶなどの工夫はできます◎
上司や同僚との関係がストレスになっている
どんなにやりがいのある仕事でも、人間関係がうまくいかないと毎日が苦痛になってしまいます。
人間関係の悩みは退職理由でも常に上位にあり、転職を決意する大きなきっかけになります。
- 上司に相談しにくく、孤立感を抱えている
- 同僚との連携がうまくいかず、毎日の業務がギスギスしている
- パワハラやモラハラのような空気を感じる職場に疲れた
「ここにずっといるのはムリかもしれない」と感じたら、環境を変える選択も前向きな一手です。
今の働き方、将来も続けられる?という不安
「このまま今の働き方を続けていいのかな…」という漠然とした不安。
その正体は少し先の未来を想像したときに希望が描けないから。
- 先輩の働き方に、自分の未来が重なって見えた
- 結婚・出産・育児など、ライフイベントと両立できるか心配
- キャリアアップや専門性が身についても待遇が何も変わらない
「なんとなく不安」という気持ちには、明確な原因が隠れていることも多いです。
女性PTが悩む、結婚・出産とキャリアの両立
女性理学療法士の場合、ライフステージの変化によって働き方を見直すタイミングが訪れます。
現場では「出勤して働くこと」が前提のため、柔軟な勤務がしづらいという課題も。
- 出産後、時短勤務やパートに切り替える必要があるが職場が対応してくれない
- 子どもの体調不良などで急に休むことに気まずさを感じる
- 育児と両立できる柔軟な働き方が見つからない
働き方の選択肢を増やすことは、長くキャリアを続けるための大切な一歩ですよ◎
「難しい」を乗り越える!理学療法士の転職成功5ステップ

Step1:「なぜ転職したいのか?」を言語化してみよう
まずは「なぜ今、転職したいと思っているのか?」を自分の中で言葉にしてみること。
気持ちがモヤモヤしたままだと、選考の途中で迷いが生じやすくなります。
- 自分は何がストレスか、何を変えたいのか明確になる
- 未来にどんな働き方を望んでいるかがはっきりする
- 転職理由や志望動機を、選考でもブレずに話せる
書き出すだけでも心の整理になるので、まずはノートやスマホにメモしてみましょう。
Step2:「理学療法士としての強み」を見つけよう
自分が現場でどんな価値を発揮できるか、自信を持って語れるようにしておくことも重要。
強みは資格や技術だけではなく、日々の現場で培った小さな工夫にもありますよ。
- コミュニケーションをとるのが得意
- 身体機能の評価や記録の正確さに定評がある
- 多職種との連携や調整がスムーズにできる
- 初心者や学生への指導経験がある
自分の強みを見つけるためには、過去に褒められた経験を振り返るのが効果的◎
Step3:「どんな働き方をしたいか」を具体化する
求人を選ぶときに迷わないためにも、自分にとって理想の働き方を明確にしておく必要があります。
- 無理なく続けられる勤務時間・シフトか
- 家庭や育児と両立しやすい環境か
- 担当できる業務内容にやりがいを感じるか
- 給料・福利厚生など条件面が納得できるか
すべてを満たす職場は少なくても、何を優先したいか決めておくことで迷いが減りますよ◎
Step4:書類・面接で「あなたらしさ」をきちんと伝える
履歴書や職務経歴書は、「この人に会ってみたい」と思わせる最初のポイント。
型通りではなく、自分の言葉で書くことが伝わりやすさにつながります。
- 「なぜ転職するのか」の理由を前向きに表現する
- 実績よりも「その職場でどう活躍できるか」を伝える
- 面接では自然体で、相手との相性も確認する
自分をよく見せようとしすぎず、「ありのままを伝える」ことでミスマッチを防げますよ。
Step5:転職エージェントやSNSを上手に活用する
働きながら転職活動をするのは大変です。
そんなときは、理学療法士専門の転職エージェントやSNSでの情報収集も有効な手段◎
| 種類 | 活用法 |
|---|---|
| 転職エージェント | 非公開求人の紹介/書類・面接のアドバイス/条件交渉の代行 |
| SNS・コミュニティ | 現場のリアルな情報が手に入る/先輩PTの体験談から学べる |
| キャリアコーチング | 働き方や価値観を整理できる/転職すべきかどうかの判断材料になる |
「自分だけで何とかしよう」と抱え込まず、外の視点を取り入れることが転職成功のカギです。
理学療法士が転職を考えるベストな時期とは?
理学療法士の転職に「この時期がベスト!」という絶対的な正解はありませんよ。
ただし、転職しやすい時期・動きやすいタイミングはあります。
- 年度の切り替え(3月〜4月)前後は、求人が一気に増える傾向
- ボーナス後(夏・冬)に退職を考える人も多く、求人と求職者が動きやすい時期
とはいえ、自分の気持ちや働き方に違和感を覚え始めたタイミングも大切なサインですよ◎
後悔しない転職をするために、これだけは知っておこう
転職後に「こんなはずじゃなかった…」とならないために
転職に成功したように見えても、働き始めてから「ミスマッチだった」と気づくケースも。
そうならないためには、求人票や面接だけではわからない“職場のリアル”に目を向ける必要があります。
- 雰囲気や人間関係が思っていたのと違った
- 実際の業務内容が、面接で聞いていた内容とズレていた
- 思ったより忙しくてワークライフバランスが崩れた
焦って決めずに、「ここで本当に働きたいか?」を自分に問い直すことが大切です。
面接では聞けない!?職場のリアルをどう見抜くか
面接では、職場のよい面ばかりが語られがちです。
だからこそ、自分で情報を取りに行く姿勢が重要になります。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 口コミサイトを見る | 客観的な評価や離職率、内部の雰囲気を把握できる |
| 実際に見学に行く | スタッフの表情や空気感を感じられる/働き方の具体的なイメージが持てる |
| 知人・先輩に相談する | 現場のリアルな情報や、求人の裏事情が聞けることも |
できれば2〜3の方法を組み合わせて、「理想と現実のギャップ」を最小限にするのがコツ◎
転職後に悩んだときのキャリアプランの立て直し方
「転職したけど、なんだか違うかも…」と感じたときは、自分を責めすぎないことが第一です。
キャリアに迷ったときこそ、立ち止まって「なぜ悩んでいるのか」を整理することが重要になりますよ。
- どこにギャップや不満を感じているかを書き出す
- 他職種の人に相談し、第三者の視点をもらう
- 「次のキャリア」で何を大事にしたいかを改めて考える
転職は“ゴール”ではなく、“通過点”にすぎません。
違和感に気づけたなら、それは次の一歩を考えるチャンスでもあるのです◎
まとめ
- 「難しい」と感じる背景には、情報不足や自信のなさがある
- 市場全体では供給過多だが、ニーズは多様化している
- 年代によって転職の壁は違うが、必ず突破口はある
- 給与や労働環境、人間関係など、きっかけはさまざま
- 「このままでいいのか」という不安には必ず理由がある
- 女性PTならではのライフイベントとの両立も大きなテーマ
- 転職理由を言語化することで、迷いが減り判断しやすくなる
- 自分の強みと理想の働き方を明確にするのが成功のカギ
- 書類・面接では「あなたらしさ」を伝えることが重要
- エージェントやキャリアコーチングの活用も有効
- 病院だけでなく、介護・スポーツ・教育など活躍の場は広い
- 一般企業やライターなど異業種への転職事例も増えている
- 独立や複業といった自由な働き方も選べる時代になっている
- 職場のリアルを知るために情報収集を怠らないこと
- 転職後に違和感を持ったら、自分を責めず整理と相談を
- 転職はゴールではなく、“新しいキャリアの通過点”と考える