こんな方におすすめ
- 給料が増えない…やっぱり理学療法士は負け組なの?
- 負け組にならないための方法はある?
- 毎日ヘトヘト…プライベートを充実させながら理学療法士をやりたい
せっかく理学療法士になったのに「理学療法士は負け組」という声を聞いてショックを受けることがあるのではないでしょうか。
これから理学療法士を目指す人は、本当に理学療法士になっても大丈夫なのか心配になってしまいますよね。
たしかに理学療法士は国家資格であるにも関わらず、給料が増えにくく将来の不安も感じやすい職業ではあります。
しかし、理学療法士は専門性が高い上にやりがいも大きく、決して「負け組」ではありませんよ。
とはいえ、ただ資格を取って仕事に就いているだけでは「負け組」になりかねません。
この記事を最後まで読んで、負け組にならないための方法を知り、理学療法士として自信をもって働く道を見つけてくださいね。
理学療法士は負け組なのか?【負け組ではない】
この記事を読んでいるということは、何かしら現状に不満や不安を抱えているのではないでしょうか。
理学療法士が「負け組」だと言われる理由はいくつかありますが、それに対する対処法があるので大丈夫です。
- 収入面、労働環境(残業や体力的なこと)→待遇の良い職場へ転職する
- 人数が増えすぎ問題→専門性を高めて自分の価値を上げる
SNSなどの情報を鵜呑みにして「負け組だと言われるくらいの仕事なら辞めてしまおう」などと考えてしまうのはもったいないです。
なぜ「負け組」と言われているのか、その理由と回避する方法を知れば「勝ち組」を目指すこともできますよ◎

現役理学療法士
なみてい
私の周りの理学療法士の話
理学療法士として9年目になり病院や施設と経験しましたが、実際に「理学療法士って負け組だよね。」って話す理学療法士は1人も出会ったことがありませんので安心してくださいね◎
理学療法士が負け組と言われる5つの理由
給料が低くて生活に余裕がなくなるから
理学療法士の給料は、他の医療職や一般職と比べて低いのが現状です。
職種 | 年収 |
---|---|
理学療法士 | 432.5万円 |
看護師 | 508.0万円 |
薬剤師 | 577.8万円 |
全業種の平均 | 506.9万円 |
給料が低いと日々の生活で精一杯になり、娯楽や貯金などに回すお金がなくなってしまいますよね。
- 飲み会や趣味に使えるお金が少ない
- 貯金ができない
- 結婚や家を購入する資金源がない
責任ある仕事を毎日一生懸命働いているのに生活に余裕がないと「負け組」だと言われてしまうのも無理ありません。

現役理学療法士
なみてい
理学療法士の給料はピンキリ
職場によってばらつきが多いのが現状です。
上の表は平均であって、年収600万円以上稼いでいる理学療法士も知っているので、働く場所や自分が休日を多く取りたい派かにもよりますよ。
昇給しにくいから
昇給しにくいと、将来も年収が上がらないということです。
仕事の責任は増えていくのに昇給しにくい・年収は上がらないとなると、疲弊する一方ですよね。

結婚や出産などライフステージが上がると必要なお金も増えていくので、将来のお金がさらに不安になってしまいますね。
年齢 | 理学療法士の平均年収 | 全職種平均年収 |
---|---|---|
20~24歳 | 約356万円 | 約273万円 |
25~29歳 | 約391万円 | 約389万円 |
30~34歳 | 約443万円 | 約425万円 |
35~39歳 | 約465万円 | 約462万円 |
40~44歳 | 約470万円 | 約491万円 |
45~49歳 | 約505万円 | 約521万円 |
給料が低いだけでなく、昇給しにくい点からも理学療法士は「負け組」と言われてしまうようです。

現役理学療法士
なみてい
筆者の経験談
実際、病院で働いていた時の昇給は1,500円でした。
役職につけば変わるでしょうが、10年働いても15,000円にしかならないと思うと不安でしたね。
人数が増えすぎて就職・転職しづらいから
理学療法士になる人が年々増え、求人の競争率が高くなっています。
せっかく資格を取れても就職できなかったり、転職で給料アップを目指したくても転職先が見つからなかったりする可能性が増えてしまいます。
厚生労働省「医療従事者の需要に関する検討会:理学療法士・作業療法士受給分科会」によると、2019年時点で、供給数(理学療法士)が需要数(患者さん)を上回っている2040年には、需要数の1.5倍になると予想されているつまり、リハビリを必要とする人より理学療法士の数が多くなるということ
理学療法士が飽和状態になると、働きたくても働けない人が出てくるようになります。
このような増えすぎ問題も「負け組」と言われる一因となっているのです。
体力仕事で定年まで続けられない可能性があるから
歩行練習や全介助の動作など、理学療法士の仕事は肉体的な負担が大きいですよね。
年齢を重ねてもこれらの業務をこなしていけるのか不安になることもあるのではないでしょうか。
リハビリ3職種 | 仕事内容 | 体力 |
---|---|---|
理学療法士 | 日常生活で基本となる身体機能のリハビリ | とてもいる |
作業療法士 | 社会復帰のための応用動作の回復と心のケア | いる |
言語聴覚士 | 話す・食べる・聞くなどで障害や悩みのある人へのリハビリ | あまりいらない |
リハビリ3資格の中でも理学療法士が一番体力のいる仕事で、長く続けていくのが難しくなります。
とはいえ、日頃から体力をつけるための運動をしておくことで長期的に続けられるはずです。
また、体力的に負担の少ない職場もあるので、先のことも視野に入れて経験を積んだり他施設へ転職するのもいいですよ◎
サービス残業がある職場もあるから
定時になっても仕事が終わらず残業することもありますよね。
理学療法士の仕事はリハビリだけではなく、書類作成や会議、勉強会、新人・実習生の指導などもあり定時で帰るのが難しいことも。
残業に対してきちんと残業代が支払われる施設もありますが、 サービス残業となる施設もいまだに残っているのが現実です。
残業時間に対する手当の支給はどの程度ですか | |
100%支給 | 43.4% |
75%支給 | 9.2% |
50%支給 | 7.7% |
25%支給 | 9.4% |
全く支給されない | 30.2% |
この表から半分以上の職場で残業代が全額支給されておらず、3割の職場では全く支給されていないことが分かりました。

- お金も時間もない
- プライベートがなくなる
- いい仕事と思えなくなる
サービス残業を続けていると、心も体も疲弊してプライベートに支障をきたしかねません。
その結果、理学療法士をしていることで「負け組」と感じる要因となってしまいます。
負け組になりやすい人の特徴とは
言われた仕事しかしない人
言われたことしかしない人というのは、成長する機会が少ないと言えます。
もちろん成長がないとスキルアップできないので、昇進や給与交渉なども遠のいてしまうでしょう。

今の職場でコツコツと積み上げていくことをしない人は、「負け組」になりかねません。
愚痴ばかりで改善しようとしない人
職場で不平・不満を言っている人に出会ったことがある人も多いのではないでしょうか。
仕事をしていると何かしら意見が食い違ったり、患者さんから心無い一言を言われたりしてストレスが溜まることもあるでしょう。
ストレスを吐き出すことは決して悪いことではないのですが、愚痴を言って終わり、では何も変わりませんよね。

イラっとしたり、あれ?と思ったりしたことをきっかけに、何か改善できることがあるのでは?という視点を持つことは大切です。
愚痴を言って共感し合っているだけの人は、「負け組」の象徴とも言えるので気をつけましょう。
この先の目標を持てない人
目標を持たず、ただ漠然と毎日働いているだけではありきたりな理学療法士の日々を過ごすだけになってしまいます。
目標があると、今月はこれを頑張ろう!今日はこんな声をかけてみよう!など、今の自分に足りないものを探し習得しようとするので、自然とスキルアップできているはずです。
目標がある人 | 目標がない人 |
---|---|
給与アップしたい ↓ 専門的な資格取得を目指す将来管理職になりたい ↓ 役職についている人の仕事を知る、上司や同僚の信頼関係をコツコツ築いていく ↓ 良いところを取り入れる、できるように努力する | 毎日のノルマを淡々とこなす ↓ 日々の業務はそつなくこなせる忙しいがそれなりには充実 ↓ でもこのままでいいのかな?という漠然とした不安もある |
目標を持たずに過ごしていると、日々は忙しく頑張っているはずなのに、いつの間にか「負け組」になっているかもしれません。
理学療法士が勝ち組になるためには?
理学療法士で「負け組になりたくない」という人の中には、「勝ち組になりたい・目指したい」という人もいるのではないでしょうか。
「勝ち組」の理学療法士とは?
- 平均以上の収入がある
- 知識・技術が高く、信頼されている役職について影響力を持っている
- 起業し、自由な働き方を実現している
勝ち組になるには、どんな理学療法士を目指したいのかを明確にし、専門的知識や技術を向上させたり転職等で収入アップを目指したりする必要があります。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください◎
理学療法士で負け組にならないための対策
資格を取って専門性を高める
理学療法士はリハビリの専門職ですが、さらなる資格の取得によって他の理学療法士との差別化ができます。
働く領域ごとに合わせた資格を持っていれば、活躍しやすくなります◎
- 認定理学療法士
- 専門理学療法士
- 心臓リハビリテーション指導士
- 呼吸療法認定士
- 栄養サポートチーム専門療法士
- 認知症ケア専門士
- 福祉住環境コーディネーター
- 日本糖尿病療養指導士
- 義肢装具士
- 健康運動指導士
専門の資格を有していることで転職が有利になったり、手当てが上乗せされたりすることもありますよ。
副業で収入を増やす
「負け組」だと感じる多くの人が収入の低さに悩んでいます。
理学療法士としての収入に限界を感じたら、副業に挑戦するのもいいでしょう。
新しい収入源を確保できることで、「負け組」にならないだけでなく、心にもゆとりが生まれます◎
- 収入が安定・アップする
- キャリアやスキルの幅が広がる
- 本業以外のやりがいが見つかる
多様性が求められる時代なので、副業で別のスキルを獲得することは大切です。
ただし、副業NGな職場もあるため、事前に勤務先に確認しておいてくださいね。

転職して年収を上げる
給料や多忙すぎるなど、現在の職場に対して不満があり、改善される見込みがないのであれば、転職も検討しましょう。
今までの経験を即戦力として活かせるため、今よりも好条件の職場が見つかりやすいのです。
- 給料がアップし年収が増える
- 休みが増える・取りやすくなる
- 業務が楽になる
自分の条件に合う職場に転職して「負け組」から「勝ち組」を目指してみてくださいね。
管理職について社会的地位・収入を上げる
理学療法士の中でも、役職に就いている人は「勝ち組」として見られる立場にいます。
また、管理職になると、役職手当がつき年収が上がります。
ただし、役職のポストには限りがあるため、管理職になるのは簡単ではありません。
施設の中で信頼を得るためにコツコツとコミュニケーションを取っていくとともに、リーダーシップや組織運営のスキルも磨いていきましょう!
独立して起業する
起業して成功すれば、「負け組」どころか間違いなく「勝ち組」ですよね。
- 訪問看護ステーション
- パーソナルトレーニングジム など
ただし、起業するのはハードルが非常に高いです。
高額な初期投資が必要で経営リスクも伴います。

成功し続けるためには専門的知識だけでなく、経営スキルも常に学んでいかなければいけません。
それでも起業することは自由度が高く、収入も上限なく上を目指せますよ。
よくある質問
収入アップしやすい転職先はどこですか?
給料アップを狙うなら、訪問看護ステーションなどがおすすめですよ。
基本給が高く、成果に応じたインセンティブが支給されるからです。
おすすめの副業はありますか?
ありますよ。
- 訪問リハビリの非常勤バイト
- 医療・リハビリ分野に関するWebライター
- セミナー講師・オンライン講座の開催資格を活かしたオンラインリハビリ
- 株式・不動産などの投資活動 など
私も副業でライターとして活動していることもあり、おすすめできます◎
転職する時におすすめの転職エージェントはありますか?
まとめ
- 理学療法士が負け組ではない理由
負け組だと言われる理由はあるものの、対処法があるから
待遇の良い職場へ転職する
専門性を高めて自分の価値を上げる - 理学療法士が負け組だと言われるのはなぜなのか
給料が低く余裕がなくなるため
昇給しづらいから
職場によってサービス残業があるため
体力的に長期で続けるのが難しいため
飽和状態だから - 負け組になりやすい人とは
言われたことしかしない人
不平不満しか言わない人
目標がない人 - 理学療法士が勝ち組になるための方法
目指したい理学療法士を明確にして、専門知識や技術を向上させる - 負け組にならないための対策とは
専門性を高めるために資格を取る
副業や転職で収入を増やす
管理職につく
起業する