理学療法士の給料の手取りとは?勝ち組になるための働き方を解説

こんな方におすすめ

  • 理学療法士で年収500万円以上を目指したい
  • やっぱり理学療法士は負け組だよね?
  • 勝ち組になるには何をすればいいのか知りたい

「理学療法士は負け組ですよ。」

そんなネットの書き込みを見て、不安になったことはありませんか?

たしかに理学療法士はやりがいや安定感がある一方で、給料の伸び悩みや将来の不安を感じやすい職業でもあります。

とはいえ、年収500万円以上を安定して稼ぐ「勝ち組」理学療法士も存在しています◎

働き方や環境によって、年収には大きな差がつきますよ。

この記事を読み終える頃には、「理学療法士は負け組かも…」という不安も消え、これからどう動くべきかがはっきり見えてくるはずです◎

 
  
   
    
     
      
      
       

なみてい

       

現役理学療法士9年目。男の子3人のママ(5歳・3歳・0歳)。産休や育休を経験しつつフルタイムで勤務(現在育休中)。病院から施設へ転職し年収100万円以上アップした経験もあり。理学療法士のあれこれを発信中。

そもそも理学療法士の勝ち組とはなんなのか

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収入が高い

理学療法士が「勝ち組」とされる大きな要素のひとつが、周囲と比べて収入が高いことです。

厚生労働省のデータによれば、理学療法士の平均年収は約432万円。

この金額を超えている人は、同業の中でも収入面で一歩リードしているといえるでしょう。

  • 訪問看護ステーションで常勤として働き、インセンティブ報酬を受け取っている
  • 自費リハビリを提供するクリニックで月収35万円以上を得ている
  • 副業で訪問リハビリやライター活動を行い、月5万円程度の追加収入を確保している
  • 役職(主任・係長など)に就き、役職手当が年収に上乗せされている

収入の高さは、理学療法士が「勝ち組」とみなされる代表的な指標のひとつ。

周囲と差をつけたいなら、まずは年収アップを目指すことが大きなスタートになります。

スキルが高い

理学療法士として「勝ち組」と感じられる人は、収入だけでなくスキル面でも一目置かれていることが多いです◎

知識や技術がしっかり身についていると、患者さんや同僚、上司からの信頼も高まり、「この人に任せたい」と思われる存在になっていきます。

スキルが高いことは、キャリアアップや収入アップにもつながる大切なポイントなんです。

なみてい

では実際に、どんな人が「スキルが高い」と評価されやすいのでしょうか?

  • 解剖学・運動学などの知識をしっかり理解している
  • 現場で論理的に考えて、的確な判断ができる
  • 手技や運動療法の種類をたくさん知っていて、柔軟に使い分けられる
  • 認定理学療法士・専門理学療法士など、専門資格を持っている
  • 症例発表や学会での発信など、外部にも積極的にアウトプットしている

スキルの高さはすぐに給料に反映されるとは限りませんが、長く働くうえで確実に差をつける大事な要素です◎

「なんとなく働く」から一歩抜け出して、自分だけの専門性を育てていくことが、将来の勝ち組への近道になります。

役職についている

理学療法士の中でも、役職に就いている人は「勝ち組」として見られやすいポジションにいます◎

主任や科長などの役職に昇進すると収入がアップするだけでなく、現場での発言力や裁量も大きくなります。

  • 役職手当がつき、年収が数十万円単位でアップする
  • 評価や人事にも関われるようになり、影響力が増す
  • 教育・マネジメントの経験が積めるため、今後のキャリアに活かしやすい
  • 他職種との連携や調整役を担うことで信頼を得られる

ただし、役職のポストには限りがあるため、希望すれば誰でもなれるというわけではありません。

組織内で信頼を積み重ねることや、リーダーシップ、対人スキルなども問われる場面が多くなります。

それが勝ち組と言われる理由の一つでもありますよ◎

なみてい

それでも、自分の意見を通しやすくなり、働くやりがいも増えるため、「上を目指したい」と思う理学療法士にとっては大きなチャンスです◎

起業している

理学療法士としてのキャリアの中でも、起業という道を選ぶ人は少数派ですが、その分「勝ち組」として注目されやすい存在です。

組織に属さず、自分の裁量で働ける環境は大きな魅力となります◎

  • 自費リハビリ施設を開業し、サービスを提供
  • オンライン指導や予防運動の講座を自社ブランドで展開
  • 訪問看護ステーションを立ち上げて、地域に根ざしたリハビリ支援を展開

こうした起業スタイルは、自由度が高い一方でビジネスとしての視点や準備も求められます。

集客、経理、人材管理など、理学療法以外の知識やスキルも必要です。

もちろん、起業にはリスクや責任も伴います。

なみてい

それでも「自分のやりたいことを形にしたい」「もっと自由に働きたい」と考える方には、大きな可能性を秘めたキャリアの選択肢です◎

理学療法士の平均年収を年齢別に見てみよう

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20代理学療法士の平均年収

理学療法士として社会に出てすぐの20代。

経験を積みながら働くこの時期は、「どれくらいの年収が普通なのか?」と気になる方も多いかと思います。

年齢理学療法士の平均年収全職種平均年収
20〜24歳約356万円約273万円
25〜29歳約391万円約389万円
厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」

中央値としては、だいたい【373万円程度】が20代理学療法士の目安といえるでしょう◎

このように、20代前半では理学療法士の方が高い傾向にあります。

とはいえ、大きな昇給は期待しにくく、年収の伸び方は非常にゆるやかです。

なみてい

若いうちから「どんな職場を選ぶか」「どんなスキルを身につけるか」を意識しておくことが、後々の差につながっていきます◎

現役理学療法士

なみてい

昇給額はどのくらい?

毎年の昇給額は1,000円〜5,000円ほどが一般的で、役職に就くまでは大きな年収差がつきにくいのが実情です。

30代理学療法士の平均年収

30代になると、ある程度の臨床経験が積み上がり、後輩の指導やチーム内での役割も増えてくる時期です。

年齢理学療法士の平均年収全職種平均年収
30〜34歳約443万円約425万円
35〜39歳約465万円約462万円
厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」

中央値で見ると、およそ【454万円程度】が30代の理学療法士の年収目安です◎

しかし注意したいのは、「年収が急に増えるタイミングがない」という点。

役職がつかない限り昇給は非常にゆるやかです。

なみてい

この時期に「転職」や「副業」「資格取得」など、年収アップに向けた行動を起こす人と、そうでない人で将来的な差が開いていきます◎

40代理学療法士の平均年収

40代になるとベテランとしての存在感が増し、管理職や教育担当など重要な役割を任される機会も増えてきます。

年齢理学療法士の平均年収全職種平均年収
40〜44歳約470万円約491万円
45〜49歳約505万円約521万円
厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」

中央値で見ると、40代全体の目安は【約487万円程度】です◎

つまり、理学療法士は40代でも「経験年数に応じて自動的に年収が上がる」わけではないということです。

大きな収入アップを目指すには役職や転職といったキャリア戦略が欠かせません。

【難易度別】理学療法士の給料アップ戦略

【初級】給料や環境の良い職場へ転職

理学療法士として収入を上げたいと考えたとき、最も現実的で効果的なのが「職場を変えること」です◎

働く場所によって月収や年間収入に大きな差が出ることは珍しくありません。

  • 訪問看護ステーションでの訪問リハビリ業務
  • 自費リハビリを扱うクリニックや整形外科
  • 成果に応じたインセンティブ制度がある
  • 基本給+歩合制やボーナス支給がしっかりしている

今の職場で年収が伸び悩んでいる場合、思い切って環境を変えるだけでも大きな変化が得られるかもしれません。

「転職=リスクがある」と感じる方も多いですが、しっかりと情報収集をすれば未来への投資になります◎

【中級】副業で収入をプラス

本業の収入に加えて、もう少し余裕がほしい…そんな理学療法士の方におすすめなのが副業です◎

理学療法士としての知識やスキルを活かしながら、本業に支障をきたさずにできる副業は意外とたくさんあります。

  • 訪問リハビリの非常勤バイト(週1〜2回)
  • 医療・リハビリ分野に関するWebライター活動
  • セミナー講師・オンライン講座の開催
  • 資格を活かしたオンラインリハビリ
  • 株式・不動産などの投資活動

副業で得た収入は、貯金や自己投資、旅行や趣味に使うなど、心のゆとりにもつながります。

「あと月5万円あったら…」という希望は、副業で十分に実現可能。

月5万円プラスするだけで、年収は60万アップ◎

なみてい

無理のない範囲で始めてみることで、仕事へのモチベーションもアップしますよ。

【中級】専門の資格をとりスキルアップ

理学療法士として年収や評価を上げたいなら、「資格によるスキルアップ」という方法も◎

専門性のある資格を取得することで職場での信頼度が上がるだけでなく、転職やキャリアの幅も大きく広がります。

  • 認定理学療法士(運動器・脳血管など)
  • 専門理学療法士(循環・神経など)
  • 呼吸療法認定士
  • 福祉住環境コーディネーター

資格を活かして疾患特化型の病院や専門施設に転職できれば年収アップはもちろん、やりがいのある職場で働けるチャンスも増えます。

「何か武器がほしい」と思っているなら、まずは自分に合った資格を調べてみるところからスタートしてみましょう◎

現役理学療法士

なみてい

取得した専門の資格をうまく使うには?

病院は認定療法士などの資格を取得しているスタッフがザラにいます。

その中で差をつけるのは至難の技。

いっそのこと資格を武器に転職するほうが面接時に給料交渉もしやすくて◎

【上級】教授になる

理学療法士としてキャリアを極めたいという方の中には、「教育者として大学で教えたい」と考える人もいるかもしれません◎

大学や専門学校で教鞭をとるポジションは、給与水準も比較的高く社会的なステータスもあり、「勝ち組」と見られることも多いです。

ただし、この道は決して簡単ではなく、求められるスキルや実績も多岐にわたります。

  • 修士号や博士号などの学位
  • 学会発表や論文の執筆歴
  • 教育機関での指導実績
  • 専門性の高い臨床経験や研究分野

大学教授になるには、研究分野での成果や学会での活動なども非常に重要になります。

また、民間の病院とは異なる「教育機関としての立場」や「研究者としての視点」も求められるため、努力と準備は欠かせません。

とはいえ、教育者として次世代を育てながら、自身の専門性をさらに磨ける貴重なキャリアです◎

なみてい

「現場を離れても理学療法に関わり続けたい」と思う方にとって、大きなやりがいが得られる道です。

【上級】起業する

理学療法士として高収入を狙うなら、「起業」という選択肢もあります◎

もちろん簡単な道ではありませんが成功すれば年収1000万円以上も夢ではない、非常に大きなポテンシャルを持つキャリアです。

  • 自費リハビリ施設を開業し、保険に縛られず自由なサービスを提供
  • オンラインでトレーニング指導やリハビリトレーナーなどの講座を展開
  • 訪問看護ステーションを立ち上げ、地域に密着したリハビリ事業を運営

ただし、経営には当然ながら責任やリスクもつきものです。

集客・広報・経理・人材管理など、医療現場とは違ったスキルが必要になる場面も多くあります。

なみてい

とはいえ、「理想の働き方を自分で作りたい」「もっと自由に、患者さんに寄り添いたい」という思いを実現するには、魅力的な選択肢◎

理学療法士が年収500万・650万・1,000万円を達成する方法

年収500万円を達成する方法

理学療法士として「平均より少し上」の年収を目指すなら、まずは年収500万円を一つの目標にするのが現実的です◎

このラインは工夫次第で十分に到達できます。

  • 訪問看護ステーションで常勤勤務+インセンティブ
  • 自費リハビリ施設で週5日勤務(施術単価が高い)
  • 公的病院などで役職(主任など)に就いて手当を得る
  • 本業+副業(非常勤バイトやライター活動)で月3〜5万円の副収入を確保

年収500万円は、理学療法士の中でも「やや高年収」ゾーンに入ります。

働く場所や立場を少し変えるだけで届く可能性があるため、まずはこのラインを現実的な目標として設定してみるのがおすすめです◎

現役理学療法士

なみてい

転職をおすすめする理由

転職は転職活動という手間もありますが一度してしまえば、辞めない限り年収がアップするのでおすすめです◎

また、一つの職場でしか働いたことがないと、その職場が働く環境として良いのか悪いのか判断できません。

ちなみに、私の周りのPT・OT・STも転職してから「前の職場に戻りたい」と言っている人は一人も聞いたことがありませんよ。

年収650万円を達成する方法

理学療法士として年収650万円を目指す場合、少し戦略的な働き方が必要になります◎

「働く場所」「役職」「副業」などをうまく組み合わせて実現している人が多いです。

一つの方法だけで到達するのは難しくても、複数の収入源を持つことで達成しやすくなります。

  • 高給与の職場(訪問看護ステーションや自費リハビリ)で常勤として勤務
  • 管理職や主任に就き、役職手当を上乗せ
  • 副業で月5〜10万円程度の収入を確保(訪問バイトやWebライターなど)
  • 資格を取得して専門性を高め、転職時に給与交渉を有利にする

働く時間を少し増やす・移動時間を有効に使うなど、日々の工夫によっても収入アップは実現可能です。

理学療法士という枠を活かしながら、自分らしい働き方で収入を高めていくことが大切ですね◎

現役理学療法士

なみてい

役職手当はせいぜい1〜2万円

確かに、役職に就くと手当がつくところは多いです。

ですが、その金額はせいぜい月1〜2万円ほど。

リハビリ科のトップである科長などになれば年俸制になり650万円以上も目指せますが、ポストは病院に1、2人…

そこを目指すくらいなら副業に力を入れる、もしくは転職し本業の給料を上げた上で副業もするの方が手っ取り早いです。

年収1,000万円を達成する方法

理学療法士として年収1,000万円を目指すのは非常に高い目標です。

しかし、不可能ではありません◎

なみてい

年収1,000万円に到達するためには、「教授」「経営者」どちらかが無難です。

  • 自費リハビリ施設を開業して経営者として成功する
  • 訪問看護ステーションを立ち上げ、地域で展開する
  • 大学や研究機関で教授となり、教育・研究活動を両立する
  • ビジネス領域(書籍出版・セミナー・オンライン講座)で大きな実績を上げる

ただし、1,000万円を超える領域は、「理学療法士」という枠に加えて、経営・教育・発信などの新たな力が必要になります。

時間やお金、労力の投資も不可欠でハードルはかなり高めです。

逆にいえば、これらを乗り越えるだけの熱意と行動力があるなら、理学療法士でも年収1000万円はしっかり狙える世界です◎

よくある質問

理学療法士で給料を上げるにはどんな転職先が良いですか?

給料アップを狙うなら、訪問看護ステーションなどがおすすめですね◎

基本給が高く、成果に応じたインセンティブが支給されるからです。

努力が評価される職場とそうでない職場の違いは?

自分の意見や実績が上層部に届きやすい環境であることが重要です。

一方で、年功序列が重視され、経験年数だけで昇給や昇格が決まる職場では個々の努力が埋もれやすくなります。

年収アップに役立つ副業や資格はありますか?

副業としては、訪問リハビリのアルバイトやリハビリ分野のライティングなどが収入につながりやすく、月1〜5万円ほどの副収入を得ることも十分可能です。

資格面では認定理学療法士や専門理学療法士を取得することで手当がついたり、キャリアの幅が広がったりします。

また、専門分野の知識があることで疾患特化型の病院や施設へ転職しやすくなり、年収アップにつながる可能性も◎

まとめ

ポイントのおさらい

  • 勝ち組とされる理学療法士とは
    平均以上の収入がある
    知識・技術が高く信頼されている
    役職について影響力を持っている
    起業し、自由な働き方を実現している
  • 年齢別の年収目安
    20代:平均373万円前後(全職種よりやや高め)
    30代:平均454万円前後(他職種と同程度)
    40代:平均487万円前後(全職種よりやや低め)
  • 給料を上げるための現実的な方法
    訪問看護ステーションや自費リハなど給料の良い職場に転職する
    副業で月数万円のプラス収入を得る
    資格を取得して専門性を高める
  • さらに上を目指すなら
    教授や経営者など、難易度は高いが高年収を狙えるルートもある
    年収650万円は労働時間と働く場所次第で可能◎
    年収1000万円には経営スキルや教育・発信力が求められる