こんな方におすすめ
- 理学療法士はおばさんでも働ける?
- 理学療法士は60歳以上も働けるの?
- 47歳から目指しても遅くない?
「47歳だけどこれから理学療法士を目指したい。今からでもなれるの?体力的に大丈夫かな?」
「今から養成校に通って働き出したら50歳になってしまうけど、周りに溶け込めるのかな。」
せっかく、47歳から3年間も養成校に通い200〜600万円もの高い学費を払って理学療法士になれたのに、体力の限界で働けず勉強した時間とお金がムダになったらどうしようと心配ですよね。
結論、60代でも現役の理学療法士として働いてる人はいます!
実際に60歳以上の求人募集もあるので安心してくださいね。
ただし、ずっと第一線で働くのは体力的にキツいので、働き方の工夫が必要ですよ。
理学療法士の仕事内容やなる方法、セカンドキャリアまで解説するので、最後まで読んで自分が理学療法士を目指すべきか考えてくださいね。
理学療法士はおばさんになっても働けるのか【働ける】

実際に私は40、50代の理学療法士と働いていました。
理学療法士の資格に定年は定められておらず、一度取得した資格は一生ものです。
おばさんになっても働ける理由
- 体力仕事は若い子に任せられる
- 体力を使わない職場を選ぶことができる
年齢制限もないので、養成校へ行き国家資格に合格すれば何歳からでも理学療法士になることができます◎
実際60代の求人募集もありましたよ。
◇60代以上の方も活躍中
求人あるある
当社では、50代や60歳からの新しいキャリアのスタートは珍しくありません。
年齢がハンディとなることはありません。
◆未経験可
ジョブメドレー
◆ブランク可
◆年齢不問
◆学歴不問
◆40代活躍
◆50代活躍
◆60代活躍

現役理学療法士
なみてい
一番若い理学療法士は何歳?
養成校に入るには、高校を修了している必要があります。
高校を卒業し3年制の養成校を卒業すれば、最短で21歳から理学療法士として働けますよ。
理学療法士はいくつまで働けるのか【60歳でも働いている人はいる】
理学療法士の働き方って実際にリハビリすることだけではないんですよ。
私が知る限りでは、このような感じですね。
- 施設勤務の60代理学療法士
- 50代のリハビリテーション科科長
養成校の教授として働くこともできますが、大学院へ通ったり論文を書いたりする必要があるので実際に働けるまで5年以上かかってしまいます。
詳しくは【理学療法士の勤務先】で解説しています。
自分が働く職場で定年が決まっていないのであればいくつでも働けるので安心してくださいね。
理学療法士の仕事とは
理学療法士の仕事内容
理学療法士の仕事って何するの?という方もいますよね。
理学療法士はPhysical Therapist(PT)とも呼ばれます。ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力(座る、立つ、歩くなど)の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。
理学療法士協会
簡単にいうと動作の専門家です。
具体的にはこのような仕事をしますよ。
- 歩く練習
- 筋力トレーニング
- 関節を柔らかくするストレッチ
- 杖や車椅子の選定
高齢者やケガをされた方が日常生活に戻れるようリハビリをします。
理学療法士の勤務先
理学療法士と聞くと病院を思い浮かべる方が多いと思いますが、実際はいろんな場所で働いているんですよ。
職場 | 立場 | リハビリ | 相手 |
---|---|---|---|
病院 | 理学療法士として | する | 患者 |
施設 | 理学療法士として | する | 利用者 |
クリニック | 理学療法士として | する | 患者 |
訪問リハビリ | 理学療法士として | する | 利用者 |
企業 | 専門家として | しない | 患者や利用者 |
養成校 | 教員や教授として | しない | 学生 |
患者とは
現在治療中の人
利用者とは
治療中ではないけど、サービスを利用している人
勤務先で一番多いのは病院で理学療法士の大半が勤めていますが、資格を活用して福祉用具の企業で働くこともできます。
患者さんのリハビリをすることだけが理学療法士の仕事ではないんです。
理学療法士になる方法

理学療法士として働くには国家資格が必要です。
残念ですが独学で理学療法士になることはできません。
国家試験の受験資格は3年以上養成校で学び、実習をこなすことで得ることができますよ。
国家資格の合格率は8割と高めですが、受験の年は朝から晩まで勉強の日々です。

現役理学療法士
なみてい
大学・専門学校・短大どこに通うのがいい?
どこでも理学療法士に必要な知識を学べますが、大きく違うのは通う年数と学費、授業の時間です。
専門学校と短大は3年、大学は4年制です。
学費は200〜600万円くらいで通う年数の長い大学が一番高いですね。
ただ、大学卒だと初任給が数千円〜数万円高いことが多いです。
どちらを取るかといった感じですね、、。
また、専門学校は夜間部があります。
社会人の方は日中仕事をされている方がほとんどなので、夜間部の専門学校に入学されることが多いですよ。
私の通っていた大学は夜間部のある専門学校が併設されていました。
大学は現役生が多く、専門学校は社会人の方がほとんどでしたね。
年配理学療法士の大変なところ

体力が必要
患者さんの介助や歩行訓練で腰に負担がかかったり、病棟を動き回らなければならないからです。
こんなことを毎日8時間の間に10回、20回としなければいけません。
- 動けない人をベッドから起こして車椅子へ乗せる
- 20分間の屋外歩行練習
- 体重が重たい方の立ち上がり介助
若いスタッフでも腰にコルセットを巻きながら仕事をするぐらいです。
基本的に介助が必要な患者さんを相手にするので、自分の体のセルフケアも必要になってきますよ。
年下が多いので働きづらい
年下が上司になるとプライドが邪魔して仕事に支障が出るからです。
厚生労働省によると理学療法士の平均年齢は36.1歳で約7割が20〜30代と若いスタッフが多いんです。(2024年3月現在)
自分より若い人から教えてもらうことに抵抗を感じる方には辛い環境となることが。
年下が上司になることでこのような問題が考えられます。
- 素直に上司の指示に従えず業務が進まない
- 年齢にギャップがあり冗談が通じない
- おせっかいともとれる余計なアドバイスをしてしまう
- 上司が気を遣ってしまい指導ができず失敗をくり返す
コミュニケーションがうまく取れないと関係性は悪くなってしまいますよね。
おばさんから理学療法士を目指すやりがい
わざわざ年配になってから理学療法士を目指すやりがいってなに?と疑問に思われますよね。
- チームの一員として社会貢献できる
- 周りから認めてもらえる
- 患者さんや家族から感謝される
- 適度な運動で健康を維持できる
- 経済的に安定する
チームの一員として患者さんの日常生活を支援するので、毎日いろんな人と関わり社会的なつながりが途絶えません。
また人の役に立つことで感謝され充実感を得ることもできますよ◎
理学療法士を目指す人の向き不向き
自分が理学療法士に向いているのか気になりますよね。
向いていない人
- 人と接するのが苦手な人
- 物事に悩みすぎる人
- 協調性のない人
向いている人
- コミュ力のある人
- 向上心がある人
- 健康な人
患者さんはケガや手術、不便な入院生活でストレスを抱えている人がほとんどです。
サポートする側は心身ともに健康である方がベストですね。

現役理学療法士
なみてい
コミュ障でも理学療法士になれる?
なれます。
患者さんのことをよくしたいと思えれば十分です。
実際にコミュニケーションをとるのが苦手というスタッフも結構いますよ。
相手の話を聞き意思を尊重できるような関わり方ができれば◎
「理学療法士はコミュ力が必須!」と書かれることが多いですが、気にしないでください。
「向いている」だけで「必須」ではありません。
自分が少しでも理学療法士の仕事に興味があるのならチャレンジしてほしい職業です。
年配理学療法士が長く働くためのコツ
管理職を目指す
事務的な作業が多くなり現場で体を動かすことがないので、体への負担を減らせます。
- 1日にリハビリする人数が9人から1人に減る
- 座って会議や面接
- 病棟を動きまわらず、デスク上で書類業務
さらに管理職になれば給料アップが見込めます。
給料も上がり体力仕事も減るとなれば嬉しいですよね◎
ただし、管理者は誰でもなれるわけではありません。
1つの施設に必要な管理職の人数は決まっているので、まずは上司に相談してみましょう。
仮に管理職は難しそうであれば転職することを視野に入れてみるとよいです。
理学療法士で転職する人は多いですよ。
力仕事は若い子に頼る(上司に相談する)
自分の経験値が高く介助が上手くても、40、50代の体力と20、30代の体力は明らかな差です。
体力のいることは若い子にお願いして、自分の体力は温存しておきましょう。
理学療法士で一番力仕事なのはこのあたりですかね。
- 介助量が重たい人の歩行練習時
- 体が大きい患者さんをベッドから車椅子にのせる時
理学療法士は体のことに詳しいので、年齢的に体力仕事がきついことは理解してくれます。
病院や施設で理学療法士が自分1人しかいないなんてことはほとんどないので、活気や体力がある若い理学療法士にお願いしましょう。
もしくは上司に体力的に介助量が重すぎるときついことを伝えてみましょう。
介助量の少ない患者さんを振り分けてもらえるはずです。
力仕事が少ない職場で働く
介助量の少ない患者さんメインで担当できれば、体に負担がかかる機会を減らせるからです。
介助量はリハビリをする段階によって変動し、病院によって傾向があるんです。
段階 | どのような患者か | リハビリ | 介助者の負担 |
---|---|---|---|
急性期 | 手術後・ケガしてすぐ | 慎重に行う | 多い |
回復期 | 手術やケガして数日〜数ヶ月 | 積極的に行う | 多い |
慢性期(維持期) | 回復期の後〜 | 現状維持 | 少ない |
例えば、急性期だと手術した次の日からリハビリをしますが、ほとんどの人が痛くて自分で立つことができません。
一方、慢性期の患者さんは、手術してから数ヶ月経っているので、自分で立つことができ歩ける人は多いんです。
慢性期の方が介助量が少なそうですよね?
実際に介助者の負担が一番少ないのは慢性期です。
体力が気になる方は、慢性期で働くことも考えてみてください。
周りとコミュニケーションを取る
「体力的にキツイけど、周りに相談できず我慢してやってしまう。」
なんてことがあったらいつか体を壊してしまいかねないですよね。
たとえ歳の差があっても、よい人間関係を築くことができれば相談しやすくなるからです。
私の職場では50代の理学療法士が腰を痛めているのに周りに相談せず仕事を続けた結果、状態が悪化し休職したケースがありましたよ。
コミュニケーションといっても、すごく仲良くなる必要はないのです。
あいさつ時に少し話すだけでも、相談のしやすさは変わってきますよ。
理学療法士のセカンドキャリア

管理職に就く
管理職になると、臨床業務(実際リハビリをする)を行う機会がほとんどないので体力的な負担は減らせます。
- リハビリテーション科の科長になる
- 施設の管理者になる
ただ、管理者になれる人数は施設ごとに決まっていますし、ある程度の経験と知識が必要です。
なので40歳から理学療法士になり45歳で管理者になるのはハードルが高い、、。
特に病院は年功序列(経験年数)を重要視するところが多いです。
就職してから早めに管理職になりたいのであれば就職先を選ぶ必要があります。

現役理学療法士
なみてい
施設の管理者
病院と比べると施設の年功序列はそこまで強くありません。
新しい施設をどんどん開設しているようなところであれば、管理者になれる母数が多いので、経験が浅くても管理者になれることがあります。
ただ理学療法士の知識があまりにも少ないと可能性は下がりますよ。
しっかり勉強は怠らずに継続しましょう。
現場以外で働く
理学療法士の資格を活用して企業で働いたり、養成校の教授になることもできます。
リハビリの現場から離れることで、体力的な負担は減りますよ。
- セミナー講師
- 大学教員・教授
- 福祉用具業者
それぞれ理学療法士の現場とは必要な知識が違ってくるので勉強は必須ですし、教授になるには大学院に通う必要があるので、すぐには働けません。
どの職種にしても目指す数年前からセカンドキャリアについては考えておくほうが良いですね。
よくある質問
臨床検査技師、理学療法士、作業療法士どれがおばさんになっても働ける?
どの職種でも働けますよ。
ただし、この3つの中であれば理学療法士が一番体力を使います。
理学療法士は独学でなれる?
残念ですが無理です。
養成校を卒業し、実習に参加することで国家試験の受験資格が与えられるからです。
おばさんだけど周りとうまくやっていけるか不安、、。
安心してください。
社会人経験者の中途採用も多いですよ。
理学療法士になる費用はどのくらい?
通う養成校にもよりますが、学費は200〜600万円程度です。
まとめ
理学療法士は年齢制限が無く、一生モノの資格です。
何歳からでも働くことができ定年もありません。
そのため、自分の体とうまく付き合っていく必要があります。
長く理学療法士として働けるよう、セカンドキャリアや未来像も考えながら働いてくださいね。